2016年度新刊「タルトタタンを君に」◆◇

本作は「タルトタタン」の材料をテーマにした短編小説集となっております。タルトタタンとは、キャラメリゼした林檎の上にタルト生地を重ねて焼き、ひっくり返して提供するフランスのケーキです。


※写真は試作品の為、実際の本と少々異なることがございます。
(真ん中のイラストの色合い等)


プロローグ、エピローグを含む全九編を収録した、
約120ページの手製本(文庫本サイズ)です。
数に限りがございます。取り置きを希望される方は
当ツイッターアカウントよりお気軽にお知らせくださいませ。

収録作品
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プロローグ:お引越しのお知らせ・作:灰色のジアン

シナモンクッキーに幸あれ・・・・作:白水いずみ
緑の円と黄色のコンポジション・・・作:灰色のジアン
砂糖惑星・・・・・・・・・・・・・作:白水いずみ
レインフォール学園探偵部の卵・・作:灰色のジアン
平成二八小麦粉奇譚・・・・・・・・・作:白水いずみ
林檎幻奏・・・・・・・・・・・・作:灰色のジアン
LEMON・・・・・・・・・・・・・・・作:白水いずみ
エピローグ:タルトタタンを君に・作:灰色・白水

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プロローグ:お引越しのお知らせ
作:灰色のジアン

 ──そういうわけでして、私は今、
猛烈に食べたいものがたくさんあるのです。
 引っ越しだから、やっぱり、引っ越しそばかなぁ。

アトリエ暮らしの青年・悠木の元に、恋人の陽菜から手紙が届いた。
彼女は自分の突然の旅立ちを詫びた後、引っ越し先の部屋での不思議なシステムを説明する。
なんとその部屋では、悠木が食べた料理と同じものがデリバリーされるという。
そこで陽菜は、ふたりの思い出のケーキであるタルトタタンを食べたいと悠木にお願いする。


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シナモンクッキーに幸あれ
作:白水いずみ


── 「この街の春を追いたいの。
池知くん、もし良ければ、手伝ってくれないかな?」


勉強も運動も芸術も、何でも一番になれてしまう天才高校生・池知。
ホワイトデーを控えたある日のこと、休日の街中で、片思いの相手・青樹 藍と出会う。
甘酸っぱいひとときを過ごしたのもつかの間、突然街の時間が巻き戻ってしまう……。

<ほのぼの度:★★★>
<ミステリアス度:★☆☆>
<シリアス度:☆☆☆>
※※試し読みはこちらから(外部サイトへ飛びます)※※


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緑の円と黄色のコンポジション
作:灰色のジアン


──紫煙を天井に吐き出しながら、俺は一人、
思案に暮れた。そして至った考えが、アメリカだった。


時は一九九五年。当時ハタチだった“俺”は、暗雲の立ちこめるような日本に嫌気が差し渡米を決意した。

<ロマン度:★★★>
<ミステリアス度:★☆☆>
<シリアス度:★★☆>


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砂糖惑星
作:白水いずみ

──こうして、世界中から甘い香りのする地球が出来上がったのです。

神様は、地球を作るためのレシピをひとつ間違えてしまいました。
塩の代わりに砂糖を入れてしまったのです。

<ほのぼの度:★☆☆>
<ミステリアス度:★☆☆>
<シリアス度:★★☆>


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レインフォール学園探偵部の卵
作:灰色のジアン

──「飛べない鳥の、空っぽの卵」
 書架の影から、ぼそり、と声がした。
「ノエル、そんなに哀しいこと云わないでよ」

深い森に囲まれたレインフォール学園。木造校舎の忘れられた小部屋に集うのは、四人の女学生──探偵部のメンバーである。
今回の事件は、部員の一人・茶々子が一ダースの食用卵をもらってきたことから始まる。
使い道に迷っていると、部長のシャーロットがあることを思いつく。部員たちになぞなぞを一つ残した後、明日の朝部室に集まるよう言い渡した。

<ほのぼの度:★★★>
<ミステリアス度:☆☆☆>
<シリアス度:☆☆☆>


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平成二八小麦粉奇譚
作:白水いずみ

──俺がまた思考を始めるのは、
この部屋のダンボールが全て空になった時だ。

フリーターだった主人公の“俺”は、あるきっかけで部屋に引きこもるようになってしまった。
道は二つ。買い溜めた食料を食べ尽くした後、
もう一度社会の些末な歯車になるか。小説で一発当てて、世界を股にかける文学界の惑星となるかだ。

<ヘタレ度:★★★>
<ミステリアス度:★☆☆>
<ファンタジー:★☆☆>
※※試し読みはこちらから(外部サイトへ飛びます)※※


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林檎幻奏
作:灰色のジアン

「──どうかしら。優しい生き物にしか、聴こえない歌なの」

孤児院から逃げ出してきた少女、アトリ。
彼女は生き物の生と死について知るため、立ち入りを禁じられた森へと入っていく。そこで出会ったのは、長身の女性・羽藤だった。


<ミステリアス度:★★☆>
<幻想的:★★★>
<シリアス度:★★☆>



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LEMON
作:白水いずみ

──レモンだ。
本が平積みになっている低い棚に、
ひときわ高く本の積まれた場所があり、
その頂点にそれはあった。

ある反抗期な女子中学生のお話。

<レモン度:★★★>
<檸檬度:★★★>
<苺ショートケーキ度:★☆☆>


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エピローグ:タルトタタンを君に
作:灰色のジアン・白水いずみ



(※内容は読んでからのおたのしみ※)


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